体験記7・精神科ナースが精神疾患になって痛感した【食べられない】のリアルなおはなし
こんにちは。恩田ゆうかです。
この体験記では、うつ病・不安障害を発症した精神科ナースである私が、患者さんの立場になって初めて痛感できた様々な「テーマ」について、シリーズでお伝えしていきます。
同じ病気や似たような症状を抱えている方、またそういった方を支える側の方々にとって、この体験記がヒントとなり、何かの気づきに繋げていただけるものになればと考えています。
今回のテーマは「食べられない」です。
食べたいと思えない
前回記事では「動けない」ことをお伝えしました。
気力・体力ともに底をついてしまうと、あらゆるすべてのことに対する意欲が無くなります。それは食べることに対しても同じ。
当時はベッドから起き上がることもやっとの状態だったので、毎朝夫にホットミルクを持ってきてもらっていました。とても沁みる一杯です。
でも、その一杯を飲み切ることさえも、私にとっては大変なことでした。
ゼリー飲料のありがたみ
そんなときに大活躍したのが、パウチに入ったゼリー飲料でした。
おなじみ10秒チャージのあれですね。
ゼリー飲料は直接口から吸い込めるので、行儀は悪いのですが、ベッドの中にいても、横になっていても食べることができます。どうしようもなく体調が悪いときは、一日かけてベッドの中で一本を食べ切るということも、たびたびありました。
容量の割には高カロリーなものが多く、口当たりがさっぱりしているのも高評価ポイントです◎
体調が回復してからも、しばらくは冷蔵庫の中にストックしていました。
一か月で体重5㎏減
とはいえ、ホットミルクやゼリー飲料だけでは、一日の総摂取カロリーは全然足りません。
体調にいくらか余裕があるときには、他にレトルトのおでんなども食べていましたが、その程度でした。お腹は空かないし、とにかく食べると疲れてしまうのがつらくて、なかなか食べ物を口にできなかったのです。
気が付いたら、1ヶ月で5キロも体重が減っていました。
ゆうかのワンポイント
食欲がわかないときのポイントです。
食べないと体力は落ちる一方なので、できるだけ食べた方がいいです。好きなものだけでも構いません。口にできるものは口にした方がいいです。
でも、私は食べることがどれほど難しいのかを痛感したので、どうしても食べられないときにオススメしたいのが高カロリー栄養食品です。
例えば、明治から発売されているメイバランス®。病院などでも採用されている代表的な栄養食品です。ドリンクタイプやゼリータイプなどがあり、ドラッグストアなどで市販されているのを見かけたことがある方もいるのではないでしょうか?
もちろん、これだけで完全な栄養を取るというのは難しいですが、食事の補助として摂取することで効果的に栄養バランスを整えることができます。
また、食欲を増進させるタイプの抗うつ薬などもあるので、主治医と相談してお薬を調整してもらうのもいいかもしれませんね。
体験記8へ続きます